クロザピン治療について
当院では治療抵抗性統合失調症に対する特別な治療薬として認可を受けているクロザピンによる治療を行っています。
クロザピンについて
クロザピン(商品名:クロザリル®)とは、1970年代に開発された古い薬です。当時、統合失調症の薬では、震えたり体が動きにくくなったりするパーキンソン病のような症状が出る副作用が問題となっていました。クロザピンはそういった副作用は少ない新しい薬として期待されていました。しかし無顆粒球症という別の副作用が問題となり、一旦は開発が中止となりました。しかし1980年代後半に、米国で色々な薬を使っても改善しなかった難治性の統合失調症(治療抵抗性統合失調症)にも効果があることがわかり、再び脚光を浴びることとなりました。無顆粒球症については、定期的な血液検査を義務付けることで早期発見できるようになり、対処が可能となりました。それを受け、日本でも2009年から使用可能となっています。

治療抵抗性統合失調症
通常使われる統合失調症の薬(抗精神病薬)で十分な量で十分な期間使っても効果がなく、2種類の薬で十分な効果が得られなかった統合失調症を治療抵抗性統合失調症と言います。現在、世界的にもこの治療抵抗性統合失調症に有効な薬はクロザピンのみです。

副作用について
クロザピンは「無顆粒球症」という副作用のため、日本では開発が中止になりました。無顆粒球症とは、細菌の攻撃から体を守る細胞である顆粒球が少なくなってしまい、感染症にかかりやすくなってしまう状態のことを言います。その他の副作用として血糖値が上がってしまうこともあります。このような副作用の対策として、クロザピン開始後は定期的な検査が義務付けられており、初期は毎週採血が必要となります。しかし、検査することで副作用を早期発見し対処することが出来ます。

治療を希望される方へ
クロザピン療法は、開始から原則18週間入院する必要があります。18週間を過ぎると無顆粒球症の危険性が少なくなると言われています。クロザピンでの治療を希望される方、説明を聞いてみたいという方は一度ご相談ください。